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人間を自由意思人と錯覚の挙げ句の実体法実体権という幻覚



第一部
 第5章


 人間を自由意思人と錯覚の挙げ句の
 実体法実体権という
幻覚


  ―― 一定の事実があれば一定の法律効果がある
     という人為法の大前提が虚構・幻覚







1 (自然法は存在せず
  人間は法を自由に作り得るというのは
  幻覚
)
2 (権利義務は
  自然法と規範的に意味ある行為事実を基に
  発生消滅する
)
3 (人権擁護システム社会(国家)の生成)

4 (一定の事実があれば一定の法律効果がある
   という人為法の大前提が虚構・幻覚
)






1 (自然法は存在せず
  人間は法を自由に作り得るというのは
  幻覚
)

従来の法律学は、超法規社会規範=法(自然法)は存在せず、
人間は法を自由に作り得る、と考えてきた。
例えば、
「現在世界には200近くの国々があるが、その多様な国々
すべてに妥当する、内実をともなった「法」の存在など到底
想定しえない」、と
佐藤幸治教授は、こう言っている。


曰く。
「2 「基本的人権」の根拠
このように「基本的人権」が「自然権」ということになると、その
1つの自然な帰結として、このような権利を根拠づけるもの
として自然法の存在が想定される。
特に日本国憲法施行当初はそのような自然法的な考え方が
強く、11条に「与えられる」とは、天、神、造物主、自然から
信託され付与されたものという意味であると説かれたりした。
そうすると、国家を前提とするいわゆる社会権は「基本的人権」
ではないということにならないかの疑問が生じるが、「20世紀
的自然法」の存在に言及したり、必然的な歴史の発展法則に
言及したりして、社会権も「基本的人権」であるとするのが例で
あった。
こうした自然法論は、元来自然法は時代を越えて人間社会に
普遍的に妥当する(あるいはすべき)法ということではなかったか
と考えると、いささか便宜的にすぎる自然法論のように思われ、
また、神、造物主等によって「与えられる」といったいい方に
ついては、キリスト教的な「神」観念との結びつきが含意されて
いるようにも感じられないでもない。
さらに、仮に自然法または必然的な歴史的発展法則が存在する
として、どうやってそれを人間は正しく認識できるのであろうか
という根本的な疑問も存する。」
「現在世界には200近くの国々があるが、その多様な国々すべて
に妥当する、内実をともなった「法」の存在を想定しうるであろうか。」
「このように簡単には自然法論に立ちえないとすると、個人と社会・
国家との関係のあり方に関する理論(moral theory)を想定し、
日本国憲法が「基本的人権」というときに依拠していると考えられる
moral theory(道徳理論)とは何かを問わなければならないことになる。
・・・・」
(佐藤幸治
「日本国憲法論」成文堂111頁)、と。


「1
民法等は権利を発生消滅させる実体を持った実体法規
である。」、という大前提が措定されている。
この措定ための措定が人間を自由意思人・人格的自律の存在
擬制だ。
人間が自由に法を作り得るという幻覚はこの幻覚の結果の
幻覚だ。


人間は、生きていく、という絶対的な目的を持った、だが、一人
では生きていけない、生き物だ。
全ての人が、社会(国家)を組織して、他者と共に、健康で文化
的な生活を営むべく自由に生きていくべし、とする超法規社会規範
は、それ故、観念されたものだ。
全ての人が、社会(国家)の中で、他者と共に、健康で文化的な生活
を営むべく自由に生きていく、則法(自然法)人権(そのもの)擁護
システム社会(国家)は、それ故、組織されたものだ。
社会(国家)は単なる共同体ではない。
ここでは、権利義務は、超法規社会規範=法(自然法)と規範的に
意味のある行為事実とを基に、超法規社会規範に適った故の
社会的な妥当性(正しさ)として、超法規的に発生消滅する。


「現在世界には200近くの国々があるが、その多様な国々すべてに
妥当する、内実をともなった「法」の存在など到底想定しえない」、
と思う方がよほどおかしい。
絶対自由資本主義似非社会化が相当程度に進んで今や絶対自由
資本主義似非社会と称して大過ないアメリカだって、本当に絶対自由
資本主義似非社会主義を原理としているとは、到底考え得ない。





2 (
権利義務は
  自然法と規範的に意味ある行為事実を基に
  発生消滅する
)

図O―人権擁護システム社会の
   権利義務発生消滅自然法原理図





図O―人権擁護システム社会の
   権利義務発生消滅自然法原理図

「全ての人が、他者と共に、健康で
文化的な生活を営むべく自由に生きて
いくべし、とする超法規社会規範
=法(自然法)」
         ╋ (と)
「故意過失によって他人の権利又は
法律上保護される利益を侵害した
(民法709条)、というような、
権利義務を発生消滅せしめるに足る
規範的に意味のある行為事実
         ・
規範的に意味のある行為事実
に該当する事実(の存在)」
        (とを基に)
「超法規社会規範=法(自然法)に適っている
故の、社会的な妥当性(正しさ)(の意識)
        (として、)
損害賠償請求債権債務(民法709条)、
というような、
人権(そのもの)を組成する具体的
権利義務
 が超法規的に発生消滅する。」





3 (
人権擁護システム社会(国家)の生成)


1 (具体的人間が自然事実)
人間は、生きていくという絶対的な目的を持った、それでいて
社会(国家)を組織して他者と共に生きていく(健康で文化的な
生活を営んでいく)以外に生きていく術のない生き物、
そういう具体的人間である、というのが自然事実。

2 (具体的人間感覚(神の見えざる手)が)
人間一人では生きていけない以上社会(国家)を組織して他者と
共に生きていく(康で文化的な生活を営んでいく)しかない、
という具体的人間感覚(神の見えざる手)が

3 (自然法(超法規社会規範)を観念させ)
すべての人が、社会(国家)を組織して他者と共に生きていく
(健康で文化的な生活を営んでいく)べし、という自然法(超法規
社会規範)を観念させ、

4 (人権を観念させ)
同時に、人が社会(国家)を組織して他者と共に生きていく(健康で
文化的な生活を営んでいく)超法規的(自然法上の)にして人権擁護
システム社会(国家)上の権利(義務)、すなわち人権を観念させた。
人権は、具体的には、
●最低限度の人権(生存権)を中核に、
●幸福を追い求めて生きていく権利義務(幸福追求権)
●労働して生きていく権利義務(勤労権)●教育を受けて生きていく
権利義務(教育をうける権利)の4つのバリエーションで
成り立っている。

5 (人権擁護システム社会(国家)を組織させた。)
又同時に、自然法(超法規社会規範)に則った、すべての人が他者と
共に生きていく(健康で文化的な生活を営んでいく)ための人権擁護
システム社会(国家)を組織させた。
具体的には、
T 学問権・思想良心権・表現権・居住移転職業選択権・財産権
等々の人権を擁し資し進歩向上を促すための具体的権利義務
(暫定自由制度)
U 人権を擁し資し進歩向上を促すための方策・制度を予め約す
合意(法律(法規)と契約)
(法律制度)
V 人権擁護を専務とする社会(国家)の機関としての国会(立法)
・内閣(行政)・裁判所(司法)ないし国家公務員(国家公務員制度)
を創り出させた。


図H―人権擁護システム社会(国家)生成図

図H―人権擁護システム社会(国家)生成図






4 (
一定の事実があれば一定の法律効果がある
   という人為法の大前提が虚構・幻覚
)


図O−2―権利発生させるという
      法律要件・要件事実という概念自体が
      虚構・幻覚





図O−3― 一定の事実があれば一定の法律効果がある
       という人為法の大前提が虚構・幻覚





超法規社会規範=自然法の存在を認めないために
法規(法律)・契約を絶対視する従来の絶対自由資本主義
似非社会法律学によれば、
こうなる。
「1
民法等は権利を発生消滅させる実体を持った実体法規
である。

民法等の実体法規において、一定の要件が充足されれば、
権利の発生消滅等一定の効果が認められている。
この一定の要件を「法律要件」という。
この一定の効果を「法律効果」という。

この一定の法律効果を発生させる「法律要件」に該当する
具体的事実が「要件事実」で、「主要事実」とほぼ同じだ。

損害賠償請求権など権利は「法律要件」と「要件事実」を基
に発生消滅等する。」
こうなる。


そこには、
「1
民法等は権利を発生消滅させる実体を持った実体法規
である。」、という大前提が措定されている。
この措定ための措定が人間を自由意思人・人格的自律の存在
擬制だ。
人間が自由に法を作り得るという幻覚はこの幻覚の結果の
幻覚だ。
人間は、生きていく、という絶対的な目的を持った、だが、一人
では生きていけない、生き物だ。
全ての人が、社会(国家)を組織して、他者と共に、健康で文化
的な生活を営むべく自由に生きていくべし、とする超法規社会規範
は、それ故、観念されたものだ。
全ての人が、社会(国家)の中で、他者と共に、健康で文化的な生活
を営むべく自由に生きていく、則法(自然法)人権(そのもの)擁護
システム社会(国家)は、それ故、組織されたものだ。
社会(国家)は単なる共同体ではない。
ここでは、権利義務は、超法規社会規範=法(自然法)と規範的に
意味のある行為事実とを基に、超法規社会規範に適った故の
社会的な妥当性(正しさ)として、超法規的に発生消滅する。


法規(法律)は人権(そのもの)を守るための方策を約する社会的
契約である。
契約も人権(そのもの)を守るための方策を約する当事者間契約
である。
法(自然法)に照らして合理性のない法規(法律)・契約は法規
(法律)・契約たりえない。
「権利義務が、超法規社会規範=法(自然法)と規範的に
意味のある行為事実とを基に、超法規社会規範に適った故の
社会的な妥当性(正しさ)として、超法規的に発生消滅する。」
という事実になぞったのが、「法定債権」と誤解されてきた、
不法行為であり、不当利得であり、事務管理だ。
「法定債権」の「法」は法律(法規)ではなく、法(自然法)=超法規
社会規範だ。
契約の場合は一見当事者の「意思」を基に権利義務が発生する
ように見える。
しかし、決め手のない事柄については、当事者の意思・意向を
原則的に尊重するのが、法(自然法)=超法規社会規範に適って
いるためだ。






   社会保険労務士
   特定行政書士
   ワークスタイルコーディネーター
   
則自然法人権擁護システム社会研究家
     岩崎 秀政